補正予算に対する付帯決議について

西荻窪商店会連合会の補助金不正受給問題について、
東京都への返還を特別区民税から計上する補正予算に賛成の上、
同補正予算に対する付帯決議を提出し、賛成多数で可決しました。

一部の者が行った不正を、区民が納めた税金で穴埋めすることには断固として反対です。
都への返還が遅れると遅延損害金が発生するため、議案には賛成しましたが、
区民の税金を使わせないという機関意思を明確に示すために、付帯決議を提出するという手法を取りました。
杉並区議会では9年ぶりの付帯決議です。

他の議員から修正案として、「雑入」という項で計上する提案があり、私たちと思いは共通していますが、
事件の概要が明らかになっておらず、返還されるべき補助金相当額を区としてどこに求めていくかが、現時点では明確になりません。
規則等を確認し、出元が明確でない予算の計上を求めるのは、議会の権能を超えているという見解で、会派内で一致しました。
(区側がそれをやるのはOK、議会はそれができない)

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議案第55号令和元年度杉並区一般会計補正予算(第2号)に付する付帯決議

本補正予算の執行に当たり、杉並区長は、次の諸点について誠意をもって対処すること。
1 補助金不正受給に伴う東京都への返還額について、令和元年第4回定例会までに、特別区民税に代わる歳入を確保する等、区民に税負担が及ばないよう留意すること。
2 補助金検証委員会は、その検証経過及び結果を区民及び区議会に報告すること。また、検証に当たっては、早期の段階から弁護士・公認会計士等の外部有識者による助言・意見を受けること。
3 区内商店会(街)が真に地域の信頼を得て発展に貢献していくことが出来るよう、今後の検証結果を踏まえて、再発防止策を策定すると共に、補助金全般の今後のあり方について改めて検討し、区民及び区議会に報告すること。
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1の「税負担」という言葉は、文言検討の際に私がひねり出しました。
不正を行った者も区民なので、区民に「負担」させない、だと矛盾してしまいます。
返還や損害賠償請求などを想定し、税では負担しない、という意思を込めたつもりです。

議員として勉強になったし、いい経験もできましたが、事件に対する怒り、悲しみが上回ります。

副区長をトップとした補助金検証委員会が立ち上がりますが、外部有識者の参加を拒絶する形で始まります。
きちんと調査が進むよう、そして案の定内部組織では検証が捗々しくない、となった際には、引き続き議会として追及していきます。