9月15日の一般質問について(質問全文)
9月15日、令和4年第3回定例会の本会議で一般質問を行いました。
1.区長の選挙公約について(1)学校給食の無償化(2)学用品の購入助成2.保育について3.すぎナビのリニューアルについて
以下に質問の全文を掲載します。
通告に従い、区長の選挙公約について、給食費無償化など保護者の負担軽減を中心に質問します。また、保育について、すぎナビのリニューアルについて質問してまいります。
1.区長の選挙公約について
私はこれまで、会派の仲間と連携し、前区長に対しても是々非々の立場で、一つ一つの議案について判断をしてまいりました。岸本区長に対しても、引き続き是々非々の立場から賛否を定め、提案をしていく所存です。その上で、岸本区長の区長選公約の中から、「学校給食の無償化」「学用品の購入助成」に注目しています。このことは、選挙公報の中では「今を未来につなぐ」というタイトルで括られた3項目の一番上に掲げられており、項目の全文は「学校給食の無償化と学用品の購入助成で子どもをサポート」となっています。子育て世帯の家計を支える観点から、また教員の業務負担軽減にもつながる点から、この施策は極めて重要である、と考える日本維新の会の立場より、質問いたします。
(1)学校給食の無償化
本日時点で、区長のホームページに掲載されている最新の政策集である「さとこビジョンVer.3」(以下「ビジョン」と申し上げます)を確認すると、学校給食については「円安などによる食料品やガソリンの値上げなどによって、学校給食の経費が大きく上昇してい」ることに問題意識を持ち、値上げ部分は直ちに公費負担するとしています。この点については、7月22日に東京都に提出した新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金実施計画に施策として盛り込まれ、本定例会には議案第54号杉並区一般会計補正予算第4号として提案されていると認識しています。政策集では、「値上げ分は直ちに公費負担します。」に続き、「そして、さらに無償をめざします」と書かれています。1-1-1.給食費の無償化は、いつから実施する考えか、区長の見解を伺います。
給食費の無償化については、既に大阪市立の小中学校等が、令和2年度から令和4年度まで、児童生徒の学校給食費を徴収しないこととしています。これは新型コロナウイルス感染症の拡大予防に向けた学校休業等を踏まえ、保護者の経済的負担軽減等の観点から、あくまで緊急的な措置として行われているものであり、令和5年度以降の給食費の無償化措置については、新型コロナウイルス感染症の拡大状況や社会情勢を踏まえつつ、様々な観点から検討を行っているということです。私は、給食費の無償化は、学齢期の子育て世帯に対する家計負担軽減のための施策として実施するべきであり、その必要性は新型コロナウイルス感染症と第一義的に関連するものではなく、あくまで恒久的な措置として行うべきものと考えています。国立社会保障・人口問題研究所が昨年実施し、昨日結果を公表した「第16回出生動向基本調査(夫婦調査)」内「夫婦が理想の数の子どもを持たない理由」として最も多いのが「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」という理由です。この調査結果から、給食費無償化が時限的な施策ではなく、これから生まれてくる子どもについても給食費が無償化されていることがある程度担保された場合には、出生意欲に対してポジティブな影響を与え、少子化の改善にもつながりうることが考えられます。1-1-2.給食費の無償化は、時限的なものではなく、恒久的な施策として開始すべきと考えますが、このことについて見解を求めます。
給食費の無償化が時限的か、恒久的か、という議論の上で重要なのは、財政面の裏付けです。令和3年5月1日時点で大阪市立小中学校は416校、児童生徒数は16万6千人余であり、給食費の無償化にかかる令和4年度予算の総額は82億52百万円余、うち78%余にあたる64億65百万円余を一般会計から支出しています。1-1-3.杉並区で現状の学校給食を無償化した際に必要な予算は約16億円と代表質問の答弁にありましたが、その財源について、現時点の想定を確認します。
給食費を「恒久的に」無償化していくためには、行財政改革によって財源を生み出し、一般財源から給食費相当額を継続的に支出していく必要があります。補正予算案では、物価高騰に対する緊急的な対策として、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用する案が示されています。恒久無償化を実現する財源は、本来的には教育無償化の一環として、国が徹底した行財政改革を行うことで確保するべきと考えていますが、現時点で区として実施を検討するにあたり、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金等、時限的な特定財源をあてにするべきではないと考えます。
区長は選挙戦を通じて、しばしば財政調整基金の活用に言及されていました。一例として、6月20日付の東京新聞では、6月14日午後一時半、岸本候補はJR阿佐ヶ谷駅前での第一声の中で「区は財政調整基金を使って区民の命と暮らしを守るべきだ」と声を上げた、と記事として掲載されています。基金については地方自治法第241条に定められており、「普通地方公共団体は、条例の定めるところにより、特定の目的のために財産を維持し、資金を積み立て、又は定額の資金を運用するための基金を設けることができる」とされています。そして杉並区財政調整基金条例の第一条には、「年度間の財源調整を行うことにより、杉並区の財政の健全な運営を図るため、杉並区財政調整基金(以下「基金」という。)を設置する。」と定められているものです。年度間の財源調整という財政調整基金の設置目的を考えれば、臨時的に行われる単年度事業に活用すべきものであり、また区の現状に照らした際には、災害発生後の非常時に使われる財源としての側面もありますが、いずれにせよ、区民福祉の持続的な増進にはなじまないものと考えます。1-1-4.財政調整基金の活用に関する、区の今後の方針を改めて確認いたします。
「ビジョン」には、給食の項の中で「食材についてはできる限り近隣の生産地の低農薬のものを利用し、都市農業の推進と地産地消を積極的に進めます」という記載もあります。区ではこれまでも杉並産野菜を利用する取組や、国内産食材のみを使用する「国内産食材の日」を月2回設けてきましたが、1-1-5.国内産食材の日の食材費は平均いくらになっていたか、令和3年度の実績を確認します。1-1-6.仮に国内産食材のみを使用した給食を一ヶ月間毎日行った場合、保護者から徴収している給食費は月額いくらになるのか、また栄養バランスや献立作成上の懸念がないかについて、見解を求めます。
国内産食材よりも、近隣生産地の低農薬食材の方がさらにコスト高になることが想定されますので、これを実現するためには区が一丸となって行革を推し進め、また給食事業の中からも非合理的な取組や無駄を見直していく必要があります。杉並区では平成23年10月20日から、給食食材の放射能の測定を開始しています。原発事故直後の不安の中ではじまったこの取組自体を否定するものではありませんが、1-1-7.給食食材の放射能測定について、平成23年度からの取組状況を確認すると共に、1-1-8.この間の給食食材の放射能測定結果に対する区の見解を求めます。測定開始から11年が経とうとしている中、この事業を継続していくべきか否か、判断の時が来たのではないか。児童生徒に低農薬食材で構成された給食を提供するための事業の見直しの一つとして、1-1-9.給食食材の放射能測定とその公表について、事業の終了を検討すべきと思いますが、このことについて区の見解を伺います。
学校の夏休みに学童クラブを利用している児童生徒の保護者から、お弁当を用意する負担を軽減してもらえないか、という要望をいただいています。お弁当を用意する家事負担への対応として、学童クラブでは購入したお弁当の持ち込みも可能とされていることは承知していますが、手作りの学校給食との比較において、衛生面や栄養面から、長期休み中も学童クラブにおいて給食実施を期待するお声を伺っているところです。八王子市では令和元年から、夏休み中に学童保育所の一部に給食調理室や学校給食センターで調理した昼食を提供しているということですが、1-1-10.長期休み中の学童クラブに対し、学校の給食調理室で調理した昼食を提供することについて、区の見解を伺います。
(2)学用品の購入助成
学用品の購入助成について、「ビジョン」には「さまざまな費用負担が保護者にかかって」おり、「その金額も、ここ数年で大きく増えている」ことへの課題意識が記されています。この点については私も、今年3月11日の予算特別委員会において、標準服や体操服の具体的な価格を示しながら、家庭の判断で購入先が選択可能である、つまり学校から案内があった被服が割高な場合、量販店などで安価な被服を調達して学校で着用することが可能であることを確認するなど、同じ問題点を認識しているところです。「ビジョン」には、区からの助成を増やすこととあわせて、就学援助を拡充することが記載されており、基準を東京23区で一番目に高くして、より多くの世帯が利用できる制度運営にする、と謳われています。1-2-1.就学援助基準が一番高い特別区の基準について確認し、1-2-2.その基準と同一にした場合、杉並区内の就学援助対象者の割合はどの程度増えるか、その結果必要な予算や就学援助認定にかかる区教委職員の労働時間がどの程度増えるか、これらに関する区の推計を求めます。
2月25日の参議院予算委員会で、中間層への子育て支援政策をめぐり、所得制限の是非について議論がされている場面で参考人招致された、未来子育て全国ネットワークの天野妙代表の「所得制限は出産制限や就労制限、就学意欲や子どもの学びの意欲の減退につながっている。子どもを主人公として見た時、子ども同士の分断を作っている」という主張が、インターネット上で共感を集めていました。「ビジョン」でも修学旅行への区独自補助など、所得制限を設けないことを明記している政策が散見されていますが、1-2-3.区の補助事業・助成事業における所得制限について、区長の考え方を確認いたします。
就学援助について、先の給食費無償化を実現するための財源として規模の縮小なども検討されうるものと推測していますが、私は1-2-4.就学援助基準そのものを廃し、国公立中学校に通う区内の全ての児童生徒に対し、同額の学用品費補助を行うべきと考えます。このことについて区の見解を求めます。
保護者負担を減らすことへの取組については賛同いたしますが、費用負担だけでなく、未だに現金を封筒に入れての徴収を行っている現場が存在すること、その中で口座振替への移行は進んでいるものの、その会計は学校単位で行われている、いわゆる私費会計の状況にあることなど、学校徴収金の制度疲労は限界に達していると捉えるべき状況にあります。1-2-5.令和元年7月31日元(がん)文科初(しょ)第561号学校給食費等の徴収に関する公会計化等の推進について(通知)を受けての、令和元年以降の区教委の取組を確認し、1-2-6.学校徴収金の公会計化について、区の見解を求め、次の項に移ります。
2.保育について
杉並区は保育待機児童5年連続ゼロを達成し、認可保育所等への入所決定率も96.6%に達したとされています。2-1.令和4年4月1日入所において、申し込みを取り下げた方、内定後に辞退した方、育児休業を取得または延長することを理由として申し込んだことが明らかな方がそれぞれ何名いたか、まず確認します。認可保育所等の着実な整備を進めていく中で、いつか必ず起きることと承知していましたが、令和4年度当初は定員割れも相当量発生していたと認識しています。令和4年4月1日時点の空き枠数は1,795名、7地区の区割りで見た場合には、全地区全歳児で空き枠が存在したということですが、その5ヵ月後、2-2.9月1日時点での空き枠数について、総数と、空きのない地区・歳児の状況について、確認します。
杉並区では以前から、「希望する全ての子どもが認可保育園に入所できる」ことを目指した環境整備が進められてきました。保育待機児童5年連続ゼロ、認可保育所等入所決定率96.6%はその結果として評価しているものの、この成果はあくまで「対象とする全ての子ども」を母数とした成果であり、ここから先の新たなステージにおいて、改めて「希望する全ての子どもが認可保育園に入所できる」世界を目指していっていただきたい、また共に目指していきたいと考えています。令和2年第2回定例会の一般質問でも申し上げました、「子どもを待機児童にしないための保活という正しい行動規範が保護者の生き方を縛ってきた」という状況を変えていきたいという思いから、就学・職業訓練などの学び直し、求職活動、起業準備、就労内定等、保護者のキャリアチェンジが発生した際に、保育施設における子どもの継続した育ちが確保できることについて、要望を続けてまいりました。2-3.保育所利用調整指数について、令和5年4月入所ではどのような改善がなされる予定か、伺います。また、保護者のキャリアチェンジなど、保育所利用調整で十分に対応できていない状況に対する保育サービスの提供について、東京都のベビーシッター利用支援事業の実施も提案してまいりました。2-4.現時点でベビーシッター事業者連携型を都内12区8市、一時預かり利用支援を11区2市が活用していますが、同事業に関する区のこれまでの検討の経過と、今後の利用についての見解を伺います。
また、4月以外の時期に入所することが難しかったため、子どもの発達状況に関わらず4月に復職することや、たとえば復職先が1月決算期にもかかわらず、2月ではなく4月にしか復職できない、また指数を稼ぐために12月以降の出産を意図し、妊娠時期を調整するといった、これまで保活に取り組んできた区民が経験してきた様々な弊害も、これから解消に向けた取り組みを進めていくべきです。子どもの発達や親の復職時期に合うタイミングから保育園が利用できる環境を構築していきたいと考えていますが、園運営の目線から見た時に、在園児数が算定基礎となる運営費補助のあり方が続く限りは、5月以降でも入園可能な状況は園の経営リスクとなります。2-5.年度途中入園のニーズに応えるとともに、年度途中でも入園可能な状況がもたらす経営リスクを回避するために、運営費補助の仕組みを見直し、複雑な運営費補助の仕組みを公平・簡素に変えていくべきと考えますが、このことに関する区の取組と今後の展望を伺います。
2022年7月20日Newsweek日本版に「見過ごされている「無園児」と育児ストレスの関係」という記事が掲載されました。記事によると全国の0~5歳の551万人のうち232万人が無園児であり、3歳児でも28.5%、東京都の3歳児は39.4%と全国よりも割合が高くなっています。8月16日の共同通信の記事でも、0歳から5歳児の育児に困難を抱える家庭について、政府が初の本格的な対策に乗り出すことが報道されています。2-6.杉並区の0歳から5歳の無園児について、年齢別の状況を確認します。愛着形成を重視する保護者の考えなどから、主体的に無園状態を選択するケースも多々あることを前提に置きつつ、この記事では無園児の問題点として、育児ストレスや小1プロブレム、また無園児率と児童虐待の相談件数が有意なプラスの相関関係にあることが指摘されています。
私の子どもも1歳児で入園するまで1年以上無園児でした。この期間、一時預かり事業のありがたさを痛感してきた経験を踏まえ、これまで一時預かり事業の拡充を求めてまいりました。2-7.区立保育園や、定員割れが発生し保育の受け入れ人数に余裕のある私立認可保育園等、暮らしの身近に存在する保育園による、一時預かり事業を拡充することを提案しますが、このことについて区の見解を求めます。
保育の質に関連することで、大きく2点伺います。2-8.巡回指導、巡回訪問等について、令和元年以降の実施件数を確認します。新型コロナウイルス感染症の影響で実施できない期間があったことは承知していますが、2-9.感染拡大期に巡回指導・巡回訪問を行う上で、区として留意していることについて、見解を伺います。保育の質確保という命題との利益衡量において、巡回指導、巡回訪問等は感染状況を問わず、積極的に実施すべきと考えています。2-10.ウィズコロナの観点から、今後の巡回指導、巡回訪問等の実施に関する区の見解を伺います。
おむつの持ち帰りについて、区立園では全園で既に廃止され、私立認可保育園でもほぼ全園でおむつの園廃棄を実施していると承知しています。保育園用のおむつの用意について、サブスクリプションサービスが出てきており、最大手の事業者のサービスは既に東京都内586園で導入されているということです。渋谷区の公立18園には導入されており、保護者の負担軽減だけでなく、保育士からも業務負担が軽減されたという声が上がっているということです。渋谷区は2ヶ月間の実証実験を経て導入したということですが、2-11.杉並区においておむつのサブスクの実証実験を行うことについて、現時点の検討状況を確認し、次の質問に移ります。
3.すぎナビのリニューアルについて
すぎナビについて、3-1.2022年3月末にリニューアルが行われました。まず、このことの狙いを確認します。2015年から展開されていたスマホアプリのすぎナビのトップページには、ブラウザアプリから「すぎナビ」と検索しての利用を促す文言があります。アプリ内の「使い方」のリンク先はサーバーエラーとなっており、また現状のバージョン3.0.5は3年前のアップデートとなっていることから、アプリ版については、現時点では使用できるものの、廃止の方向に向かっているものと推測しています。3-2.すぎナビのスマホアプリのこれまでの評価と今後の方針をどのように考えているか、見解を伺います。また、アプリトップページには、「新しいすぎナビは、ブラウザから投稿いただけるようになります」と記載されていますが、3-3.どのような情報が投稿可能になっていて、それをどのように活用しているのか、確認します。
我が会派は2019年に函館市を視察し、オープンデータへの取組を学びました。機械判読に適したCSV形式で公開されているオープンデータが、令和3年8月31日時点で2,422件に達している、函館市の先進的な取組に学ぼうと伺ったものですが、3-4.杉並区のオープンデータの取組状況、特に区の公式ホームページにおけるCSV形式での公開状況を確認し、この現状についての見解を伺います。一方の函館市側からは、統合型GISが既に整備されている杉並区から学びたいという発言があり、地図や画像を利用して杉並区の行政情報等を公開・提供するすぎナビの取組は重要なものと考えます。
その上で、すぎナビを情報発信のツールに留めておくのではなく、写真や動画が気軽に撮影でき、GPSが搭載されているスマートフォン等を活用し、区民から区への情報提供を簡便に行えるツールとして進化させていくべきと考えています。市民と自治体が共同してまちの課題に取り組むことができるスマートフォンアプリである「My City Report」は、今年4月から東京都、そして東京都内の5区5市で利用開始されました。2014年9月から実証実験に取り組み、現在も「My City Report」を利用している千葉市では、9月1日を起点とした直近30日で139件の投稿があり、「受付済」「対応済」などの対応状況もWebサイト上で可視化されています。道路や標識の損傷だけでなく、公園内の不具合や不法投棄された廃棄物などの情報も収集することができ、さらに情報を提供した方に対するフィードバックがWebサイト上でなされているなど、住民と自治体の協業がICTを活用してスマートに行われているものと評価しています。
現在、杉並区内の道路破損状況を「My City Report」を通じて情報提供しようとしても、情報提供が可能なのは都道に限られており、区道を指定すると杉並土木事務所への電話連絡が促される状況です。千葉市と比較すると杉並区の面積は約8分の1ということになりますが、アプリ内で情報提供が完結できず、電話まではせずに、せっかく区民が発見した道路の破損情報を区として把握することができない、という事態が起きているのではないかと危惧をするものです。3-5.8月月間で、区民から杉並土木事務所に道路補修等の要望連絡があった件数を確認します。3-6.道路や標識の損傷、公園内の不具合や不法投棄された廃棄物などについて、区民と区の協働によってスピーディに解決するために、杉並区として「My City Report」の導入を検討することを提案しますが、このことについて区の見解を求めます。
今後の3-7.区のデジタル化推進の視点から、今回すぎナビがスマホアプリによる情報提供を終息させ、ブラウザでの展開に切り替えたことについて、見解を求めます。杉並区デジタル化推進計画(第1次)では、区立保育園・子供園等の登降園管理や、学童クラブの入退室管理について「アプリケーション」と明記されています。日常的に利用するこれらのシステムはアプリが適していると思いますが、「モバイルマーケット白書2020」によると、日本人が所持していたアプリ平均数は103.4個とされており、私自身、自分のスマホの中から目指すアプリを見つけるためにスマホ内の検索機能を用いているというユーザー体験をしています。3-8.区政情報をアプリで提供することのメリットとデメリットをどのように整理しているか、区の見解を伺います。必要に応じて時々利用するアプリについて、結局スマホ内の検索をしているのであれば、スマホでの情報提供にあたってアプリを用いることの優位性は低下しているのではないかと感じています。3-9.デジタル戦略推進の観点から、提供する情報に対する接触頻度などの観点に応じて、アプリで構築するのか、スマホでのUI/UXに配慮したブラウザのシステムを構築するべきか、といったガイドラインを各課に示すべきと考えますが、このことについての見解を伺います。
最後に、昨日の我が会派の代表質問に対する答弁で、デジタル化推進計画の改定に関する言及がありました。膨大な区政情報の中から、区民一人ひとりにあった情報を提供する、パーソナライズ化を推進していく検討がこの改定等の機会に進むことを期待しています。パーソナライズを行う上では情報の受け手の属性等を把握していることが必要となり、IDとパスワードの入力を求め、正しい値が入ることで個人を認証し、アカウント情報に紐づいた属性等に対する適切な情報の提供が行われてきました。3-10.今後、スマホを介して個人に最適化された情報提供を行うことについて、また認証を行う際にスマホに登録されている生体情報を使った生体認証を活用することについて、区の見解を伺って、質問を終わります。