児童養護施設「カリタスの園 小百合の寮」視察

ライオンズクラブさんのイベントでご挨拶させていただいたご縁で、8月20日に聖友ホームさんを視察させていただいたのですが、10月28日は同じく上記イベントでご面識をいただいた、「カリタスの園 小百合の寮」さんに視察の機会をいただきました。

https://www.m-caritas.jp/sayuri/

2019年の2月頃だったか、たしかファザーリングジャパンのイベントだったと思いますが、餃子を施設のみんなと一緒に作って食べる場にお邪魔したこともありました。

カトリックの精神とドン・ボスコ教育法に基づいた養護と自立支援を行っている、というような先入観をもってお邪魔しました。

それはその通りだったのですが、施設長とお話をさせていただく中で最も印象に残ったのは、キリスト教の教えをベースにしつつ、アメリカの非営利児童福祉施設「Boy`s Town」が長年の研究や経験をもとに開発したボーイズタウン・コモンセンスペアレンティング®(CSP)という方法論を採用し、日々の養護や支援にフル活用している点でした。

・行動に着目すること

・子どもの良い行動は励まし、悪い行動には落ち着きを与えて代替行動を教える

・社会スキルの習得を目的とする

というあたりが要点かと理解しています。保護者向けのプログラムは安価なので、落ち着いたら受講してより詳しく理解したいと思います。

偏見とは思いますが、宗教を基礎とした養護の世界で「悪い行動」という観念があるのは少し意外な思いでした。このあたりをお尋ねしたところ、退所後の自立を支援する上では社会スキルを装着してあげることが重要だから、という極めてプラグマティックな考えが示され、はっとする思いでした。

 

8月20日の聖友ホーム様の視察、8月26日には現地視察ではありませんでしたがZoomで杉並学園様とミーティングをさせていただき、今回の小百合の寮様で区内3所の児童養護施設の方と議論をさせていただいたことになります。

前回までは、児童養護のプロフェッショナル達が子ども達の育ちに昼夜を分かたず向き合い、施設の中でも議論を重ねながらより良い子ども達との関わり方を日々探求されている様子を議員として学ぶ一方、親としての私は「そんなの敵わないよ。児童養護施設の子ども達と職員さん達のかかわり方に、私の子ども達と私のかかわり方は到底及ばない。肉親であるという厚い座布団から降りて、もっと適切なかかわり方を掴みたい。でも日中ずっとそれを考えていることはできないし・・・」と実は割と真剣に悩んでいました。

小百合の寮様でも、コモンセンスペアレンティングを活用しつつ、その中で発生した問題は施設内で議論し改善を重ねられており、これを導入すれば児童養護施設並みの子どもとのかかわり方に至る、というものではないと思いますが、「親が親として育っていくために必要な学び」という、このところ悩みを深めていたテーマについて、明確な方法論を知ることができたのは、私にとって非常に大きな収穫でした。また、第4回定例会で質問しようと思っていたテーマとも大きく重なっており、さっそくこの学びを活用させていただきたいと思います。

諸事情あり施設内の視察はできませんでしたが、本当に大きな学びの機会をいただきました。ありがとうございました。

今回は維新メンバー(議員、候補予定者)で伺いました。狛江市から挑戦予定の北見さんの頭上から西日が激しく差しており、持って生まれた笑いのセンスに嫉妬しています。